垂直ソーラーへの想い
歴史
Suichoku Solarの親会社であるNext2Sunは、ドイツにおいて「垂直ソーラー」システムの開発を先駆けて行った企業です。太陽光発電が急速に普及する中、ドイツでは発電のピークが日中に集中しすぎ、新規の太陽光発電を系統に接続するのが難しくなるという課題がありました。この問題に対処するため、Next2Sunは2014年に垂直設置型の架台を開発し、両面発電モジュールを東西方向に設置することで、発電のピークを朝夕にシフトするというソリューションを考案しました。これにより、系統への負担を軽減し、電力市場の価格が高い朝夕に発電のピークを持ってくることで、収益性の向上も実現しました。
2015年の実証案件
ドイツソーラー賞の授賞式
2015年12月には最初の特許を申請し、2017年にはPV Magazine Award 2017で「Top Innovation」を受賞しました。さらに、2018年8月には2MW規模の初の垂直メガソーラーが稼働しました。2020年9月にはドイツソーラー賞「Solarpreis 2020」を受賞し、2021年には住宅用フェンスに関する取り組みでPV Magazine Award 2021「Spotlight 2021」を受賞しました。
Next2Sunの最初の垂直ソーラー案件は、2022年2月に福島県二本松市で施工されました。このプロジェクトは、日本における垂直ソーラーシステムの先駆けとなりました。当時、ドイツのモジュールメーカーであるルクサーソーラーが代理店として事業を日本で開始し、この革新的な技術を日本市場に導入しました。ルクサーソーラーは、垂直ソーラーに関する豊富なノウハウを持つ専門チームを形成し、日本国内での技術普及に努めました。
その結果、2023年6月にSuichoku Solarが設立されました。Suichoku Solarは、ルクサーソーラーの専門チームが独立して設立した会社で、日本の特性や市場ニーズに合わせた垂直ソーラーシステムの開発と販売を目指しています。Next2Sunの技術と経験を活かしながら、日本市場に適した新しいソリューションを提供しています。
Suichoku Solarは、再生可能エネルギーの普及と環境保護に貢献することを使命とし、これからも日本全国での垂直ソーラーシステムの導入を推進していきます。このようにして、Next2Sunの革新的な垂直ソーラー技術は、福島県二本松市での初の施工を皮切りに、日本全国に広がり、Suichoku Solarを通じてさらに進化を続けています。私たちは、持続可能なエネルギーの未来を築くために、引き続き努力していきます。
2022年2月 日本初の案件(二本松)
2022年3月 日本第2の案件(丹波)
2022年10月 新潟案件
日本に合ったソーラーを
太陽光発電は世界でも比較的広く導入されている自然エネルギーの一つですが、弊社は現状考えうる比較的環境負荷が低く、日本の生活、経済基盤とも親和性の高い太陽光発電システムをご提案してまいります。
日本はもともと鉄鋼、自動車等Co2排出量の多い産業の比率が高く、これまでは企業努力による製造の効率化等により結果的に環境負荷も低減してまいりましたが、単純な数字と環境ビジネスも絡む昨今、日本はより大きな目標を達成することが求められています。
しかし、産業構造の他、森林率の高い日本 (世界22位約70%)では再生可能エネルギーの割合を増やすために太陽光発電をただ増やすというやり方は合っていません。経済性を優先するのは資本主義の本来の姿ですが、今の再エネ業界は高度経済成長期のように企業が利益のために公害を発生させ、山を削っていた時と同じことをしています。
多様性の時代と言われて久しいですが。その土地に合ったやり方を熟慮した上で進めなければなりません。
太陽光発電においても自然豊かな日本に合った新しい選択肢が増え、無理のない形で太陽光発電がより普及する一助となれますよう引き続き尽力を致します。
Suichoku Solar株式会社
CSO / 最高営業責任者
野地洋気